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奨学金 保証人の条件・リスク・機関保証の選び方【2026年版】

大学院生

この記事のポイント

奨学金の保証制度は人的保証と機関保証の2択。人的保証は連帯保証人(父母)と保証人(4親等以内の親族)が必要で、年収320万円以上・65歳未満が条件。機関保証は保証人不要で所得連動返還も選択可能だが、毎月奨学金から保証料が差し引かれる。

奨学金 保証人の条件・リスク・機関保証の選び方【2026年版】

「奨学金の保証人って誰に頼めばいいの?保証人になることでどんなリスクがあるのか心配…」

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

本記事の内容

  • 人的保証と機関保証の違いと選び方
  • 連帯保証人・保証人の条件と年収・年齢要件
  • 機関保証の保証料の目安と保証人トラブルの防ぎ方

奨学金の保証人制度には「人的保証」と「機関保証」の2種類があり、申込時にどちらかを選択します。

保証人の条件や責任の範囲を事前に把握しておくことで、依頼する側・される側の双方がトラブルなく奨学金を活用できます。本記事で制度の全体像をしっかり確認してください。

奨学金の保証制度は2種類

奨学金の保証人を理解するには、まず保証制度には「人的保証」と「機関保証」の2種類があることを把握しておく必要があります。JASSOの奨学金申込時に、どちらか一方を選択します。

人的保証とは

人的保証とは、連帯保証人と保証人を立てることで奨学金を保証する制度です。保証料は不要ですが、借受人本人が返還できなくなった場合に、連帯保証人や保証人が返還義務を負います。

連帯保証人は原則として父母のいずれかが対象です。保証人は連帯保証人と別世帯の4親等以内の親族から選び、双方に所定の年収・年齢要件が求められます。

機関保証とは

機関保証とは、日本国際教育支援協会(JEES)などの保証機関が保証人の役割を担う制度です。連帯保証人や保証人を用意する必要がなく、毎月の奨学金給付額から保証料が差し引かれる仕組みになっています。

本人が返還を延滞した場合は保証機関が立て替えますが、その後は保証機関から本人へ一括請求されます。家族や親族への直接請求は発生しないため、周囲への負担を避けたい方に選ばれています。

どちらを選ぶべきか

人的保証と機関保証の選択は、費用負担と家族への影響をもとに判断します。以下に両者の特徴をまとめます。

比較項目人的保証機関保証
保証料不要毎月奨学金から控除
保証人連帯保証人・保証人が必要不要
家族への請求リスクありなし(本人への一括請求)
所得連動返還方式選択不可選択可

頼める身内がいる場合や総返還額を抑えたい場合は人的保証が向いています。保証人を立てることが難しい場合や家族への負担を避けたい場合は機関保証が適切です。

なお、第一種奨学金の所得連動返還方式を選ぶ場合は機関保証のみとなります。また、併用制限の緩い民間のキーエンス奨学金などでは保証人が不要な給付型も存在します。

奨学金の連帯保証人と保証人の違い

人的保証では「連帯保証人」と「保証人」の2名が必要です。両者は似た役割を持ちますが、返還義務の範囲と選任条件が異なります。

返還を延滞した際に誰が・どの程度の責任を負うのかは、奨学金の保証人を依頼する際に必ず伝えるべき内容です。それぞれの役割を事前に正しく理解しておきましょう。

連帯保証人の責任と条件

連帯保証人は、奨学生が返還を延滞した場合に返還未済額の全額を支払う義務を負います。借受人本人と同等の責任を負う立場です。

選任条件は以下のとおりです。

  • 未成年の奨学生の場合:親権者(親権者がいない場合は未成年後見人)
  • 成年の奨学生の場合:父母(父母がいない場合は4親等以内の親族)
  • 申込時点で65歳未満であること

保証人の責任と条件

保証人は、奨学生および連帯保証人がともに返還できない状況になった場合に、返還未済額の2分の1を支払う義務を負います。連帯保証人より責任の範囲が限定されています。

選任条件は以下のとおりです。

  • 父母を除く4親等以内の親族(おじ・おば・兄弟姉妹など)
  • 奨学生・連帯保証人と別生計の人
  • 申込時点で65歳未満であること(貸与終了時に奨学生が45歳超の場合は60歳未満)

年齢・年収の要件まとめ

連帯保証人・保証人に共通する要件をまとめます。

要件項目連帯保証人保証人
年齢(申込時)65歳未満65歳未満
続柄父母(または4親等以内親族)父母を除く4親等以内親族
生計制限なし奨学生・連帯保証人と別生計
年収(給与所得者)320万円以上320万円以上
所得(自営業等)220万円以上220万円以上

祖父母が65歳以上の場合は原則の年齢要件を超えますが、収入証明書(年収320万円以上)または資産証明書(奨学金借用予定額の2分の1以上の預貯金・固定資産評価額)を提出することで選任できる場合があります。頼める親族が見つからない場合は、機関保証への変更手続きを検討してください。

なお、年収・所得の要件は奨学金申込時の審査で確認されます。採用後も毎年奨学金継続願の提出が必要になり、その際にも適格認定が行われるため、条件の維持や必要書類について候補者に事前に確認しておくと安心です。

奨学金の保証人になるリスクと注意点

奨学金の保証人を引き受ける前に、どのようなリスクがあるかを正確に把握しておく必要があります。依頼される側も依頼する側も、リスクを共有したうえで判断することが大切です。

保証人が負う法的責任

連帯保証人は、主債務者(奨学生)と同等の立場で返還義務を負います。通常の保証契約で認められる「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」がなく、奨学生が返還できない状況に陥った場合はJASSOから直接一括請求を受けます。

保証人(連帯保証人と区別される通常の保証人)は、本人および連帯保証人がともに返還できない状況になった場合に返還未済額の2分の1を支払う義務を負います。連帯保証人よりも責任範囲は限定されますが、「補充性の抗弁」により請求の順序が後ろになるだけで、最終的な支払い義務は免れません。

延滞・返済不能になった場合の影響

奨学生本人が奨学金の自己破産をした場合、本人の返還義務は免除されます。しかし保証人の返還義務は消滅せず、突然一括請求の通知が届くことがあります。

延滞が続くと段階的に以下の影響が生じます。

  • 延滞3か月以上で個人信用情報機関に延滞情報が登録される
  • 住宅ローン・自動車ローンの審査が通らなくなる
  • クレジットカードの新規発行や更新が困難になる
  • 賃貸物件の入居審査や携帯電話の分割払いに影響が出る
  • 長期延滞が続いた場合は裁判所による支払督促・財産差し押さえに至る

信用情報への登録は、保証人自身の生活設計にも直接影響するため、引き受ける前に奨学金をいくら借りるのがベストか、奨学生の適正な返還計画を具体的に確認することが重要です。

トラブルを防ぐためのポイント

保証人トラブルを防ぐためには、以下の点を事前に確認・共有しておきましょう。

  • 奨学金の借入金額・毎月の返還額・総返還額を保証人に開示する
  • 返還期間と卒業後の収入見込み・返還計画を具体的に伝える
  • 返還が困難になった場合はすぐに奨学生本人がJASSOへ連絡することを取り決める
  • 返還困難時に利用できる「減額返還」「返還期限猶予」制度や、大学院生のバイトなどによる自活力の確保について共有する

奨学金の保証人審査や、大学独自・民間制度で行われる奨学金の面接などの選考スケジュールを考慮し、条件を満たせなかった場合や保証人を依頼できる親族がいない場合は、機関保証への変更を早めに検討してください。

機関保証の保証料はいくらかかるか

機関保証を選択した場合、毎月の奨学金給付額から保証料が差し引かれます。保証料の金額は奨学金の種類や貸与月額によって異なるため、事前にシミュレーションしておくと安心です。

保証料の仕組みと計算方法

保証料は、奨学金の種類(第一種・第二種)、貸与月額、貸与期間、返還期間(最長20年)をもとに算出されます。計算は日本国際教育支援協会(JEES)が定める月額保証料表に基づきます。

毎月の奨学金受取額は「貸与月額から保証料月額を差し引いた金額」です。実際に手元に届く金額は申し込み時の貸与月額より少なくなる点に注意が必要です。

第一種・第二種別の保証料の目安

保証料の目安は以下のとおりです(採用年度・返還期間・利率等により変動します)。

奨学金の種類貸与月額の例保証料月額の目安
第一種(無利子)54,000円約1,400〜2,000円程度
第一種(無利子)64,000円(自宅外)約1,700〜2,400円程度
第二種(有利子)50,000円約2,000〜2,500円程度
第二種(有利子)100,000円約4,200〜5,500円程度

正確な保証料はJASSOの「奨学金貸与・返還シミュレーション」で確認可能です。貸与月額・貸与期間を入力すると保証料込みの返還総額が試算できます。

人的保証と機関保証のどちらがお得か

総返還額で比較すると、人的保証は保証料がかからないため機関保証より有利です。4年間の大学在学中に毎月5万円の第二種奨学金を借りた場合、機関保証を選ぶと4年間の保証料総額は10〜12万円程度になります。

ただし、人的保証には保証人を確保するための手間や審査リスクがあります。費用だけで判断せず、保証人を依頼できる環境かどうかを踏まえて選択することが重要です。

比較項目人的保証機関保証
保証料なし月額数百〜数千円(貸与額による)
総返還額少ない保証料分だけ多くなる
保証人の手配必要(連帯保証人1名+保証人1名)不要
所得連動返還方式利用不可利用可能

保証人を頼める身内がいれば人的保証で総費用を抑えられます。保証人の条件を満たせる親族がいない場合や所得連動返還方式を利用したい場合は機関保証が適切な選択です。

まとめ:奨学金の保証人制度を正しく理解して最適な保証方法を選ぼう

奨学金の保証人制度には人的保証と機関保証の2種類があります。人的保証は連帯保証人と保証人の2名が必要な一方、機関保証は保証料がかかるものの保証人を用意せずに済みます。

本記事のポイントをおさらいします。

本記事のポイント

  • 人的保証は連帯保証人・保証人が必要で保証料不要。機関保証は保証人不要だが毎月保証料が差し引かれる
  • 連帯保証人は返還未済額の全額、保証人は2分の1の返還義務を負う。年齢65歳未満・年収要件あり
  • 保証制度の仕組みを理解し、依頼する側・される側で情報を共有してトラブルを防ごう

保証制度の仕組みを正しく理解することで、奨学金を安心して活用できます。保証人選びや制度の選択に迷う場合は、お気軽にご相談ください。

奨学金の保証人に関するよくある質問

参考文献

  1. 第一種奨学金の人的保証制度 | JASSO
  2. 第一種奨学金の機関保証制度 | JASSO
  3. 第一種奨学金の保証料 | JASSO

執筆者

Daigakukan Renkei 編集部
Daigakukan Renkei 編集部

編集部

大学院生のための総合情報メディア「Daigakukan Renkei」編集部。元大学院生の運営者を中心に、自身のリアルな経験と最新のデータに基づき、研究、キャリア、生活、メンタルヘルスに役立つ情報をわかりやすくお届けします。

監修者

Daigakukan Renkei リサーチチーム
Daigakukan Renkei リサーチチーム

リサーチチーム

「Daigakukan Renkei」に掲載される記事の事実確認とデータ収集を担う専門チームです。各種官公庁の統計、学術動向、奨学金や就職市場の最新データを日々調査・分析しています。客観的かつ信頼性の高い一次情報に基づいたコンテンツ監修を行っています。

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