大学院の研究計画書の書き方|項目別テンプレートと例文で解説
この記事のポイント
大学院の研究計画書は、研究テーマ・背景・目的・先行研究・研究方法・スケジュールの順に組み立てるのが基本。問いと方法が一貫し実現可能であることが評価され、テーマが曖昧、先行研究との差や研究室との適合が不明だと落ちやすい。文系は論証、理系は手法の具体性が要となる。
「大学院の入試に向けて研究計画書を書かないといけないけれど、何をどの順番でどこまで書けばいいのか分からない。そもそも自分の書いたものが合格水準に達しているのか、誰に聞けば確かめられるんだろう」。
こうした疑問に答えます。
本記事の内容
- 研究計画書の役割と志望理由書との違い
- テーマから研究方法まで項目別の書き方
- 落ちる計画書を避けるチェックポイント
研究計画書は、研究テーマと基本構成という型さえ押さえれば、研究の専門家でなくても合格水準まで書き進められます。
加えて、テーマが固まらない、先行研究の位置づけ方が分からないといった完成を妨げる悩みも、本記事で一つずつ解きほぐしていきます。テンプレートと例文も交えて解説するので、順に読み進めながら自分のケースに当てはめてみてください。
大学院の研究計画書とは
大学院の研究計画書とは、入学後に取り組みたい研究内容と、その研究を進めるための計画を、研究科が定めた様式に沿ってまとめた書類のことです。志望する大学院に対して「自分はこういう研究をこういう方法で進めたい」と提案する企画書にあたります。
文系も理系も提出を求められる点は共通していて、テンプレートに沿って書く場合でも、テーマ・背景・目的・研究方法までを自分の言葉で組み立てる必要があります。書けないと感じる原因の多くは、書類の役割や評価される観点が見えていないことにあるため、まずはここを押さえると全体像がつかめます。
研究計画書の役割と目的
研究計画書のいちばんの役割は、審査する教員に対して、自分が何を明らかにしたいのかを正確に伝えることです。提出した書類が、面接で試験担当者と研究内容について対話するための土台になります。
目的は大きく2つに分けて考えると整理しやすくなります。
- 取り組みたい研究テーマが学術的に価値のある問いか、また指導可能な範囲かを示すこと
- 書き手自身が大学院で研究をやり遂げられる人物かどうかを伝えること
この2点を満たすために必要なのが、論理の一貫性と具体性です。テーマだけが大きくて方法が伴わない計画や、先行研究にまったく触れない計画は「研究計画書 ひどい」と評価されやすくなります。
逆に問いと方法が無理なくつながっていれば、文章が多少素朴でも内容は伝わります。例文を探すときも、語彙の華やかさではなく、問いから方法までの筋道がどう通っているかを見ると参考になります。
大学院入試で研究計画書が必要な理由
大学院入試で研究計画書が必要とされるのは、学部入試と評価する対象がまったく違うからです。学部は学力試験で基礎学力を測りますが、大学院は研究を遂行する力と、その研究に指導できる教員がいるかどうかを見ます。
その判断材料として、研究計画書は専門科目や英語の試験と並ぶ重みを持ちます。大学院側が研究計画書から確認したいのは、主に次のような点です。
- 設定した問いが学術的に価値があり、まだ十分に解明されていないか
- その研究を指導できる教員や研究環境が、その研究科にそろっているか
- 提示された研究方法やスケジュールで、修了までに成果を出せそうか
文系では問いの立て方や論の組み立て、理系では実験計画や手法の妥当性が特に見られるなど、分野で重視点に差はあります。ただし「指導可能か」「やり遂げられるか」を見るという軸はどの分野でも共通していて、ここを意識すると的を外さない計画書になります。
研究計画書と志望理由書の違い
研究計画書とよく混同されるのが志望理由書です。どちらも入学後の取り組みを書く点は似ていますが、求められる中身と書き方の作法が異なります。
両者の違いを整理すると次のとおりです。
| 項目 | 研究計画書 | 志望理由書 |
|---|---|---|
| 中心に書く内容 | 研究テーマと具体的な研究計画 | 進学を志した動機や理由 |
| 立場 | 客観性を重視し先行研究で裏づける | 自分の経験を踏まえた主観も認められる |
| 主な評価点 | 問いの価値と研究方法の妥当性 | 動機と研究内容の一貫性 |
志望理由書は、これまでの経験をどう積み上げて進学を志すに至ったかを語る書類で、本人の主観が説得力につながります。一方の研究計画書は、自分のしたいことを研究者の文献などで裏づけ、客観的に妥当性を示すことが求められます。
両方の提出を求める研究科では、志望理由書で研究内容の要点と動機の一貫性を伝え、詳細は研究計画書に書くという役割分担が基本です。この線引きを意識して書き分けると、内容の重複や矛盾を避けられて、二つの書類が互いに補い合う出願書類になります。
大学院の研究計画書の基本構成と書き方
大学院の研究計画書は、進学後に取り組む研究の内容と計画を審査側へ伝えるための出願書類です。基本構成は研究テーマ、研究背景、研究目的、先行研究、研究方法、スケジュール、参考文献という流れで組み立てるのが標準で、この順序に沿って書くと論理の筋道が通りやすくなります。
審査で見られるのは熱意よりも論理の正しさです。先行研究でここまで分かっているが、この部分は未解明である、だから自分はこの方法で明らかにする、という一貫したストーリーを構成全体で示すことが、研究計画書 書き方の核心になります。
各項目を独立した断片として埋めるのではなく、前の項目が次の項目の根拠になるように繋ぐ意識を持つことが大切です。
研究テーマの決め方
研究テーマは、計画書全体の核となる「何を研究するのか」を端的に示す部分です。タイトルは長くても40文字程度に収め、研究の概要が一目で伝わるようにし、内容を絞り込みたいときはサブタイトルを添える方法が有効になります。
テーマを決める際に意識したいのが、研究を通して何を明らかにしたいのかという問い、いわゆるリサーチクエスチョンです。問いとは問題の設定であり、自分でつくった問いに自分で解答していく作業が研究そのものだと捉え、次の順序で絞り込むと回答可能なテーマにたどり着きやすくなります。
- 関心のある分野や対象を広く書き出す
- その中で未解明・議論が割れている点を探す
- 自分の力で2年間に答えを出せる範囲まで問いを狭める
- 「〜は〜か」という形でリサーチクエスチョンを一文にまとめる
文系では社会現象や思想、テキストの解釈などを問いに据えることが多く、理系では実験や観測で検証できる仮説を立てることが中心です。いずれの場合も、大きすぎる問いを避け、答えが出せる大きさに絞ることが、現実的なテーマ設定の決め手になります。
研究背景の書き方
研究背景では、なぜその研究が必要なのかを読み手が納得できるよう説明します。一般的な研究計画書の書き方とも共通しますが、社会的背景と学術的背景の2つの軸から述べると説得力が増します。
社会的背景は、その問題が現実社会でどのような意味を持つのかを示す部分です。学術的背景は、これまでの研究でどこまで分かっていて何が未解明なのかを示す部分で、ここが後の先行研究や研究目的へ自然につながります。
背景を書くときの基本の流れは次のとおりです。
- 大きなテーマや社会的状況から書き起こす
- 関連する研究分野の大枠と到達点を示す
- まだ解かれていない論点・空白を特定する
- その空白を埋めるのが本研究である、と接続する
背景が長くなりすぎると論点がぼやけます。一般論は短くまとめ、自分が扱う問いの手前まで読み手を導くことを意識すると、引き締まった背景になります。
研究目的の書き方
研究目的は、この研究で最終的に何を明らかにするのかを一文で言い切る部分です。背景で示した未解明の論点に対し、本研究が何を解決するのかを直接対応させると、計画書全体の一貫性が際立ちます。
目的を書くときは、抽象的な意気込みではなく、検証する対象と達成の基準を具体的に示すことがポイントになります。あわせて、その研究にどのような意義があるのか、学術的にどう貢献し社会的にどう役立つのかを添えると、研究の価値が伝わります。
文系では概念や解釈の精緻化、理系では現象の解明や手法の確立といった形で、目的の立て方は分野により色合いが変わるものの、問いに対する答えを出すという骨格は共通です。
先行研究の調べ方とまとめ方
先行研究の整理は研究計画書の核を成す部分で、自分の研究の新規性と既存知識への貢献を示す土台になります。調べ方としては、CiNiiやJ-STAGE、Google Scholarなどの論文データベースで関連ワードを検索してヒットした重要論文が引用する文献をたどり、学会誌や学位論文、図書館の蔵書も合わせて確認すると、分野の到達点を把握しやすくなります。
まとめ方では、ただ要約を並べるのではなく、批判的検討を加えることが求められます。各先行研究が「何を明らかにし、何を残したのか」を整理し、その残された空白に自分の研究を位置づける流れをつくります。
| 観点 | 文系 | 理系 |
|---|---|---|
| 主な情報源 | 文献・思想・テキスト・統計 | 論文・実験データ・観測結果 |
| まとめの軸 | 議論や解釈の対立点を整理する | 既知の事実と未解明点を整理する |
| 一次調査 | アンケートや調査から始める場合もある | 先行研究の検証から始めることが多い |
文系では、確立した先行研究が乏しい場合に自分でアンケートや調査を行い、その結果をまとめてからテーマに着手することもあります。その際は本文の中で調査の位置づけを述べておくと、研究の出発点が明確になります。
研究方法とスケジュールの書き方
研究方法では、どのような手段でデータを集め、どう分析して問いに答えるのかを、具体的かつ現実的に示します。ここで重視されるのが実現可能性で、2年なり3年なりの在学期間で本当に遂行できる方法かどうかが問われます。
スケジュールは、研究方法で示した手順を時系列に落とし込む部分です。研究開始から完了までの始まりと終わりの時期を明示し、いつ何を行うかを並べると、方法とスケジュールが一貫してつながります。
標準的な組み立ては次の流れです。
- 1年目前半に先行研究の精読と調査設計を行う
- 1年目後半から2年目前半にデータ収集・実験を進める
- 2年目後半に分析と考察をまとめる
- 修了前に論文を執筆し、口頭発表に備える
無理のない配分にすることが、計画の説得力を支えます。各段階に予想される成果を添えておくと、研究全体の見通しが審査側にも伝わりやすくなります。
大学院の研究計画書のテンプレートと例文
大学院の研究計画書のテンプレートと項目の流れは、順番がほぼ決まっています。テンプレートに沿って各項目を埋め、文系と理系それぞれの重視点を押さえれば、合格水準の構成に近づけます。
ここでは項目の流れ、文系と理系の書き分け、例文と書き方のコツを順に整理します。
研究計画書のテンプレートと項目の流れ
大学院 研究計画書 テンプレートの基本は、上から下へ論理がつながる7項目の流れです。どの分野でもこの骨格は共通しており、各項目を埋めていけば全体が一本のストーリーになります。
研究計画書 テンプレートの標準的な項目は、次の順番で並びます。
- 研究テーマ(研究内容を端的に示すタイトル。長くても40文字程度に収める)
- 研究の背景・問題意識(社会的背景と学術的背景の両面から、なぜ必要かを述べる)
- 先行研究(既にどこまで分かっていて、何が未解明かを整理する)
- 研究目的(先行研究の空白を踏まえ、自分が明らかにしたいことを書く)
- 研究方法(データの収集・分析の手順を具体的かつ現実的に示す)
- 研究の意義・スケジュール(学術的・社会的な貢献と進行計画)
- 参考文献(先行研究で引用した文献を所定の形式で列挙)
この流れで貫かれているのは、先行研究でここまで判明していて、この部分は未解明、だから自分がこの手法で明らかにするという一貫した筋道です。審査側が見るのは熱意ではなく論理の正しさなので、各項目が前後で矛盾なくつながっているかを確認しながら埋めていくとよいでしょう。
文系の研究計画書の書き方
文系の研究計画書では、テーマの新しさそのものより、視点の選び方と既存研究の整理が評価の中心になります。先行研究の海のどこに自分の問いを置くのかを示す力が問われます。
文系で重視されるのは、理論的背景の説明と、既存研究との関係をどう位置づけるかの整理です。研究方法は実験よりも文献調査・史料分析・インタビューやアンケートといった手法が中心となるため、その妥当性を言葉で論証する記述力が必要になります。
曖昧な大きな問いのまま広げず、扱える範囲に問いを絞り込むことが、現実的に進められる計画だと示す近道です。
理系の研究計画書の書き方
理系の研究計画書は、実現可能性と手法の具体性が評価の軸になります。研究方法のリアリティが、計画全体の説得力を左右します。
理系 研究計画書 例で押さえたいのは、必要な装置や試料が研究施設内で利用できるか、サンプルが入手可能かまで含めて、実施できる範囲で方法を書く点です。記述は「データをある程度収集する」のような曖昧な表現を避け、「100件のサンプルデータを収集する」のように具体的な数値や条件で示します。
仮説を立て、それを検証する実験・測定の手順、想定される結果と評価方法までを論理的に並べると、計画として成立していると伝わります。
文系と理系の主な違いを表にまとめます。
| 観点 | 文系 | 理系 |
|---|---|---|
| 重視される点 | 視点の独自性、既存研究との位置づけ | 実現可能性、手法の具体性 |
| 中心となる研究方法 | 文献調査、史料分析、インタビュー、アンケート | 実験、測定、シミュレーション |
| 説得力の源 | 理論的背景と論証の筋道 | 仮説検証の手順と再現性 |
| 注意点 | 問いを扱える範囲に絞る | 設備・試料の入手可否まで確認する |
基本となる7項目の流れはどちらも変わりません。違いは見せ方の比重であり、自分の分野に合った見せ方を理解したうえで、共通の骨格を崩さないことが大切です。
研究計画書の例文と書き方のコツ
研究計画書の例や例文を眺めるときは、文章のうまさではなく、項目どうしのつながり方を見るのがコツです。背景から目的、方法へと矛盾なく流れているかが、良い例と悪い例を分けます。
研究目的の例理系・文系を問わず使える書き方として、空白の指摘と自分の貢献をセットにする型が有効です。「先行研究Aでは〇〇が示されたが、△△の条件下での検証は行われておらず、本研究は□□の手法によりこの点を明らかにする」という一文に、背景と目的と方法を凝縮できます。
仕上げの精度を上げる書き方のコツを、いくつか挙げます。
- テーマは40文字前後に収め、読んだ瞬間に研究の中身が伝わる言葉を選ぶ
- 「ある程度」「なるべく」などの曖昧語を、数値や条件に置き換える
- 先行研究は要約の羅列で終わらせず、自分の問いとの関係で並べ替える
- スケジュールは入学後の年次ごとに区切り、無理のない分量で示す
- 完成したら指導教員や第三者に読んでもらい、客観的なフィードバックを得る
ひとりで書き続けると論理の飛躍に気づきにくいものです。テンプレートで形を整えたうえで、例文を参照しながら筋道を点検し、提出前に必ず他者の目を通すと、合格水準の研究計画書に近づきます。
落ちる研究計画書を避けるポイント
大学院の研究計画書で合否を分けるのは、何を書いたかよりも、審査側に「この人を指導したい」と思わせられるかどうかです。ここでは、避けられやすい計画書の特徴から、書けないときの進め方、提出前のセルフチェック、第三者からのフィードバックの得方までを順に整理します。
研究計画書がひどいと評価される多くは、テーマや方法のNGポイントを知らずに書き進めてしまったケース。先回りして対策しておけば、提出前のチェックや添削で大きく手戻りすることもなくなります。
大学院側に避けられる研究計画書の特徴
大学院側が指導対象から外したくなる計画書には、共通する特徴があります。これを裏返せば、評価される計画書の条件がそのまま見えてきます。
避けられやすい典型は、テーマや研究方法が曖昧なものです。「環境問題について研究する」「データを収集して分析する」といった漠然とした記述では、何をどの手法で明らかにするのかが伝わらず、実現可能性が低いと判断されてしまいます。
| 避けられる特徴 | なぜNGか |
|---|---|
| テーマ・方法が曖昧 | 何を明らかにするのかが不明で、実現可能性を評価できない |
| 先行研究との差が不明 | 研究の必要性や独自性が伝わらない |
| 文献がWikipediaや一般書中心 | 学術的な調査力が不足していると見なされる |
| 規模が過大で実行不能 | 期間や資金を踏まえない非現実的な計画と判断される |
| 研究室とテーマが不一致 | 指導できる教員がいないため対象外になりやすい |
特に注意したいのが研究室とのマッチング不足。計画書の完成度が高くても、志望する研究室で扱えないテーマであれば指導の対象になりません。
出願前に教員の専門分野や過去の研究と自分のテーマが重なるかを確認しておくこと。それが、避けられない計画書への第一歩になります。
研究計画書が書けないときの進め方
研究計画書が書けないと感じるとき、多くは「何から手をつけるか」の順番でつまずいています。いきなり完成形を目指さず、段階を分けて進めるのが近道です。
書く中身は、最低限What(何を研究するか)、Why(なぜ自分がそれをやるか)、How(どう研究するか)の3つで構成されます。この3点が言葉にできない段階で先行研究を読み始めても、調べる軸が定まらず手が止まりがちです。
進め方の順序を整理すると次のとおりです。
- 興味のある領域から、自分が解き明かしたい問いを1つに絞る
- CiNiiやGoogle Scholar、国立国会図書館で先行研究を集め、すでに分かっていることと未解明な点を仕分けする
- 未解明な点のうち、自分が取り組める範囲を研究目的として定める
- 目的を検証できる具体的な研究方法とスケジュールに落とし込む
序論で行き詰まる人は、重要性を伝えたい気持ちが強すぎて話を広げすぎる傾向があります。焦点がぼやけたと感じたら、問いを1文に書き直すところから立て直すのが有効です。
提出前のセルフチェックリスト
書き上げた直後の計画書は、自分では完成しているように見えても、抜けや曖昧さが残っているものです。提出前に一定の基準で自己点検しておくと、避けられる特徴を事前に潰せます。
セルフチェックは、内容の論理と形式の両面で確認するのがコツ。次の項目を一つずつ照らし合わせてみてください。
- 研究テーマと問いが1文で明確に言い切れているか
- なぜこの研究が必要かが、先行研究との違いとともに示せているか
- 研究方法が具体的で、その手法で問いに答えられると説明できているか
- 出願までの期間や使えるリソースで実行可能な規模に収まっているか
- 引用した文献が学術論文中心で、Wikipediaや一般書に偏っていないか
- 志望する研究室の専門分野とテーマが重なっているか
- 誤字脱字や用語の不統一、字数の過不足がないか
これらをすべてクリアできていれば、ひどいと判断される計画書の典型からは外れます。一つでも自信を持って言い切れない項目があれば、その箇所を重点的に書き直すサインです。
チェックの結果は、次の第三者への相談材料としても役立つもの。どこに不安が残るかを伝えれば、的を絞ったフィードバックをもらいやすくなります。
第三者に読んでもらいフィードバックを得る
自己点検を終えたら、提出前に必ず第三者に読んでもらいましょう。書いた本人には自明でも、初めて読む人には伝わらない箇所が必ず残っているからです。
第三者は誤字脱字や表現の分かりにくさを指摘してくれるだけでなく、論理の飛躍や前提の説明不足にも気づかせてくれます。文章を書き慣れていないなら、最低でも2回は誰かにチェックしてもらうのがおすすめです。
指摘を反映して直すたびに、計画書は格段に読みやすくなります。手間に感じても、この往復こそが完成度を底上げする工程。
読んでもらう相手は、目的に応じて選ぶと効果的です。
| 相手 | 期待できるフィードバック |
|---|---|
| 志望分野の指導教員・研究者 | テーマの妥当性や研究方法の専門的な助言 |
| 同じ分野の先輩・院生 | 院試特有の作法や評価されるポイント |
| 専門外の知人 | 説明不足や独りよがりな表現の発見 |
| 研究計画書の添削サービス | 構成や具体性を体系的に改善する指導 |
指導教員のフィードバックを反映する時間を確保するため、入試の4〜6か月前には書き始めておくと安心です。第三者の目を通すことを前提に早めに着手しておけば、添削で受けた指摘を落ち着いて修正でき、完成度を確実に引き上げられます。
まとめ:大学院の研究計画書はテーマと構成を押さえれば書ける
ここまで、大学院の研究計画書について、その役割から基本構成、項目別の書き方までを解説してきました。研究テーマの決め方、研究背景や目的の書き方、先行研究のまとめ方、研究方法とスケジュールの組み立て方という型を押さえれば、書き進めの道筋が見えてきます。
文系と理系での違いやテンプレート、例文も紹介し、落ちる計画書を避けるためのセルフチェックや第三者からのフィードバックの得方にも触れました。本記事のポイントをおさらいします。
本記事のポイント
- 研究計画書はテーマと基本構成という型で書ける
- 項目ごとに書き方と良い例悪い例を確認する
- 提出前のセルフチェックと第三者の目で精度を高める
書き方の型と評価される基準が分かれば、何をどこまで書けばよいかという最初の不安は解消し、合格水準を意識しながら自信を持って計画書を仕上げられます。客観的なフィードバックを取り入れることで、研究テーマが大学院でやっていける妥当なものかも確かめられます。
大学院の研究計画書に関するよくある質問
参考文献
執筆者
編集部
大学院生のための総合情報メディア「Daigakukan Renkei」編集部。元大学院生の運営者を中心に、自身のリアルな経験と最新のデータに基づき、研究、キャリア、生活、メンタルヘルスに役立つ情報をわかりやすくお届けします。
監修者
リサーチチーム
「Daigakukan Renkei」に掲載される記事の事実確認とデータ収集を担う専門チームです。各種官公庁の統計、学術動向、奨学金や就職市場の最新データを日々調査・分析しています。客観的かつ信頼性の高い一次情報に基づいたコンテンツ監修を行っています。
関連記事
Google Scholarとは?使い方から論文検索のコツまで徹底解説
Google Scholarとは学術論文を無料で探せる検索エンジンです。基本の使い方や検索結果の見方、引用機能、査読の有無など使う際の注意点を解説します。
論文は英語で何という?paperとthesisの違いから書き方を解説
論文は英語でpaperやthesisと表し用途で使い分けます。英語論文と日本語論文の違いや探し方・読み方、翻訳ツールの活用、書き方のコツまで解説します。
研究計画書の参考文献の書き方|引用スタイルと記載数の目安
研究計画書の参考文献の書き方を、必要な理由や記載ルールとあわせて解説。APAやSIST 02など分野別の引用スタイル、文献の数や並べ方も紹介します。
論文要約の書き方|4ステップの手順と見本・AI活用法まで解説
論文要約の書き方を、基本要素と文字数の目安から通読・抽出・仕上げまでの4ステップで解説。そのまま使える見本やChatGPTの活用法も紹介します。
小論文の英語の書き方・原稿用紙のマス目ルールと減点例を解説
小論文の英語の書き方を、原稿用紙のマス目ルールから英語小論文の構成まで具体例つきで解説。縦書き横書きの違いや減点例がわかり根拠を持てます。
研究計画書テンプレートの書き方|項目構成と落ちない記入例
研究計画書のテンプレートの基本項目と構成、各項目の書き方を解説。落ちないためのダメな例と提出前チェックまで押さえ、迷わず仕上げられます。