プレゼン資料の作り方・構成とデザインのコツをやさしく解説
この記事のポイント
プレゼン資料は、5W1Hの整理と序論・本論・結論やPREP法などの構成が土台です。全体の流れを決め、各スライドを1メッセージに整理してからデザインに落とし込みます。配色は3色までに抑え、読みやすいフォントと視線誘導を意識し、無料ツールやテンプレートも活用できます。
「プレゼン資料の作り方がわからず、構成やデザインがうまく整わない。短時間で見栄えよく、相手に伝わる資料を作れるようになりたい…」
こうした疑問に答えます。
本記事の内容
本記事の内容
- 作成前の準備と基本構成の作り方
- 流れ作りからデザインまでの作り方の手順
- 配色やフォントなど伝わるデザインのコツとツール
プレゼン資料は、準備と構成の型を押さえ、デザインの基本を守れば、誰でも伝わる資料を作れます。
手順とコツを身につければ、短時間でも説得力のある資料を作れます。ここからプレゼン資料の作り方を順番に解説します。
プレゼン資料作成の準備と基本構成
伝わるプレゼン資料は、いきなりスライドを作り始めるのではなく、Google Scholarなどを活用して集めた文献の目的と相手を整理したうえで構成を設計するところから生まれます。ここでは、作成前の情報整理、序論・本論・結論という基本の型、そして目的別のフレームワークまでを順に解説します。
作成前に整理すべき5W1H
プレゼン資料を作る前に、まず5W1Hで前提条件を言語化すると、内容のブレを防げます。5W1Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が・誰に)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)という6つの問いを指します。
この6項目のうち、特に重要なのがWhy(なぜ伝えるのか)、Who(誰に伝えるのか)、What(何を伝えるのか)の3つです。この3点が定まると、プレゼン資料の中身はおおよそ決まります。
| 要素 | 問い | 整理する内容 |
|---|---|---|
| When | いつ | 本番日・所要時間・準備の締め切り |
| Where | どこで | 会場・オンライン・スクリーンの大きさ |
| Who | 誰が・誰に | 発表者と聞き手の前提知識や立場 |
| What | 何を | 伝えたい主張やゴール |
| Why | なぜ | 提案の背景や聞き手のメリット |
| How | どのように | 話の流れや見せ方の方針 |
5W1Hを書き出したら、本番日から逆算して資料作成のスケジュールを押さえます。入念な文献検索と同様に、準備段階で全体像を固めておくほど、後工程の手戻りが減るというわけです。
序論・本論・結論の基本構成
プレゼン資料の最もオーソドックスな型が、序論・本論・結論の三段構成です。学会発表などのフォーマルな場でも、話の流れが自然で、聞き手にとって理解しやすい構成として広く使われています。
序論では、テーマや目的、問題意識を提示し、聞き手に「自分に関係のある話だ」と感じてもらいます。本論では、客観的な引用書き方に基づき具体的なデータや事例を示しながら主張を裏づけ、結論で最終的な提案や要点を明確に述べる流れです。
この三段構成は、序論で関心を引き、本論で納得させ、結論で行動を促すという役割分担になっています。各パートの目的を意識して情報を振り分けると、論理の流れが整理されたプレゼン資料に仕上がります。
目的別の構成フレームワーク
三段構成を土台にしつつ、目的に応じて型を使い分けると、より説得力のあるプレゼン資料になります。代表的なものがPREP法、SDS法、DESC法の3つです。
PREP法は、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の順で、結論を最初と最後の2回伝えて説得力を高めます。SDS法は、Summary(要点)、Details(詳細)、Summary(要点)の順で、短時間でわかりやすく報告したい場面に向く型です。
DESC法は、Describe(描写)、Express(説明)、Suggest(提案)、Choose(選択)の順で構成します。相手と衝突せずに意見を伝え、行動を促したいときに使う型です。
| フレームワーク | 構成の順番 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| PREP法 | 結論→理由→具体例→結論 | 相手を納得させたいとき |
| SDS法 | 要点→詳細→要点 | 短時間で簡潔に報告したいとき |
| DESC法 | 描写→説明→提案→選択 | 衝突を避けて提案したいとき |
どの型を選ぶかは、聞き手と目的次第です。5W1Hで整理した前提を振り返りながら、伝えたいゴールに合うフレームワークを当てはめてみてください。
プレゼン資料の作り方の手順
プレゼン資料は、いきなりスライドを作り始めるのではなく、全体の流れを決めてから各スライドへ落とし込む順番で進めると、伝わりやすさが大きく変わります。ここでは作り方を3つの手順に分けて解説します。
全体の流れとストーリーを決める
最初に取り組むのは、スライドのデザインではなく全体のストーリーづくりです。準備時間の8割を構成に、2割をスライド作成に使うのが基本といわれ、ここが資料の質を左右します。
具体的な進め方は次のとおりです。
- プレゼンの目的と、聞き手に取ってほしい行動を一文で書き出す
- 紙やテキストエディタに、伝えたい内容を箇条書きで洗い出す
- 「序論→本論→結論」や「PREP法」などの型に沿って順番を並べ替える
- 話の流れを通しで読み、論理が飛んでいないか確認する
ストーリーが固まってからスライド化に進むことで、博士論文の発表スライドのように、後戻りの少ないプレゼン資料に仕上がります。
各スライドのメッセージを整理する
流れが決まったら、スライド1枚ごとに伝えるメッセージを1つに絞ります。1枚に複数の論点を詰め込むと、聞き手はどこが重要か判断できず、内容が頭に残りません。
意識したいポイントは以下のとおりです。
- スライドのタイトルを「売上推移」ではなく「売上は前年比20%増加」のように結論で書く
- 情報や論点が多いと感じたら、迷わず2枚や3枚に分割する
- 修士論文の発表などでも同様ですが、「まず1つ、次に1つ」と、情報を手渡しするようにスライドを並べる
この1スライド1メッセージの原則を守るだけで、プレゼン資料の理解しやすさが確実に高まります。
スライドのデザインに落とし込む
メッセージが整理できたら、最後にデザインで見やすさを整えます。デザインの役割は飾ることではなく、聞き手が内容に集中できる状態をつくることにあります。
下表に、配色とフォント、余白それぞれの基本ルールをまとめました。
| 要素 | 基本ルール |
|---|---|
| 配色 | 1スライドの色は3色以内。色を増やすときは明度や彩度を調整した同系色にする |
| フォント | 視認性の高いゴシック体を1種類に統一する |
| 余白・行間 | 適度な余白を保ち、行間は1.3〜1.5倍を目安にする |
全スライドでこれらのルールを統一すると、洗練された印象になり、プレゼン資料そのものが伝える力を持ちます。
伝わるプレゼン資料のデザインのコツ
プレゼン資料は内容そのものだけでなく、見せ方によって伝わり方が大きく変わります。配色とフォント、そして情報の配置という3つの基本を押さえるだけで、スライド作り方のコツを掴み、わかりやすいプレゼン資料に近づきます。
配色は3色までに抑える
色を使いすぎると視線が散らかり、どこが重要なのか伝わりにくくなります。プレゼン資料の配色はベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3色を基本に、おおよそ70対25対5の比率で配分すると、自然な情報の階層が生まれます。
| 役割 | 比率の目安 | 使いどころ |
|---|---|---|
| ベースカラー | 約70% | 背景や余白。白やごく淡い色が無難です |
| メインカラー | 約25% | 見出しや強調したい箇所。資料の印象を決めます |
| アクセントカラー | 約5% | 最も目立たせたい一点に絞って使います |
メインカラーは資料全体の印象を左右するため、明るく見せたいなら暖色系、落ち着かせたいなら寒色系というように、目指すイメージから選びます。アクセントカラーはあくまで一点集中で使うと効果的です。
読みやすいフォントとサイズを選ぶ
スクリーンやモニターで見るプレゼン資料では、線の太さが均一で視認性の高いゴシック体が適しています。游ゴシックやメイリオ、誰にでも読みやすく設計されたBIZ UDゴシックなどのUD(ユニバーサルデザイン)フォントが定番です。
フォントサイズは投影する環境によって調整します。学会ポスター印刷を行う際と同様、下記は会場規模ごとの目安です。
- 5人ほどの小会議室でモニターを見る場合、本文は16pt程度でも読めます
- 10〜15人規模でスクリーンに映す場合、26pt以上が安心です
- タイトルは24〜36pt、本文は16〜20pt、補足は8〜9ptが目安
迷ったときは大きめに設定し、後方の席からでも読めるかを基準に決めると失敗が少ないです。
1スライド1メッセージと視線誘導
1枚のスライドに情報を詰め込むと、聞き手はどこに注目すべきか迷います。1スライドに伝えたいメッセージを1つだけ置くと論点がはっきりし、説明する側も話しやすくなります。
要素の配置では、人の視線の流れに沿わせると理解がスムーズです。横書きのスライドでは、視線は左上から右上・左下・右下へと動くZ型と、左上から右へ進みながら段階的に下りていくF型が基本になります。
この流れを踏まえ、タイトルや結論を左上に置き、補足や行動を促す情報を右下や視線の終点に配置すると、無理なく読み進められるプレゼン資料に仕上がります。
プレゼン資料作成に役立つツール
プレゼン資料は、目的やスキルに合ったツールを選ぶことで、作成時間も仕上がりの質も大きく変わります。ここでは無料で使えるツール、テンプレートの活用法、選ぶときのポイントを順番に整理します。
無料で使えるプレゼン資料作成ツール
無料でもプレゼン資料を十分に作れるツールはそろっており、まずは費用をかけずに試すのが現実的です。代表的なものを表にまとめました。
| ツール名 | 特徴 | 料金 |
|---|---|---|
| Googleスライド | ブラウザで動き、リアルタイムの共同編集に強い。PowerPointとの互換性も高い | 無料(有料プランは年9,600円~) |
| Canva | 60万点以上のテンプレートと素材が魅力で、デザイン初心者でもおしゃれに仕上がる | 無料(Proは有料) |
| Keynote | Appleが提供し、Mac・iPhoneに最適化。操作性とデザイン性のバランスがよい | 無料(Apple端末向け) |
| Gamma | 数十語のアイデアを入力するだけでスライドをAIが自動生成する | 無料(上位プランは有料) |
PowerPointは有料の定番ソフトですが、Web版なら無料で基本機能を使えます。チームでの同時編集を重視するならGoogleスライド、デザインの手軽さならCanva、下書きを一気に作りたいならGammaという形で、用途から逆算して選ぶと迷いません。
テンプレートを活用する
ゼロからレイアウトを組むより、テンプレートを土台にしたほうが時短になり、見栄えも安定します。配色やフォント、余白の設計があらかじめ整っているため、内容づくりに集中できる点が利点です。
主な無料テンプレートの入手先として、提案書や企画書に強い「ラクプレ」、ビジネス向けに最適化された「Document Studio」、アカウント登録なしで使えるMicrosoft公式のテンプレート、そして15,000点以上を抱えるCanvaなどがあります。商用利用の可否やクレジット表記の要否はサイトごとに異なるため、ダウンロード前に利用規約を確認しておくと安心です。
テンプレートはそのまま使うのではなく、自社のロゴや配色に合わせて微調整すると、プレゼン資料に統一感が生まれます。
ツールを選ぶときのポイント
ツール選びで失敗しないためには、機能の多さよりも自分の使い方に合うかどうかを基準にすることが大切です。判断の軸を3つに絞って考えると選びやすくなります。
- 共同編集の有無:複数人で同時に編集するならGoogleスライド、個人作業中心ならどのツールでも対応できます。
- デザインの重視度:見た目を整えたいならCanvaやKeynote、細かな機能まで使い込むならPowerPointが向いています。
- 作成スピード:短時間でたたき台を作りたいならGammaのようなAI生成ツールが効率的です。
加えて、提出先がPowerPoint形式を求める場合は互換性の高いツールを選ぶなど、最終的な共有方法まで見越して決めると、後からの作り直しを防げます。複数を組み合わせ、骨子はGammaで作りデザインをCanvaで仕上げるといった使い分けも有効です。
まとめ:プレゼン資料は構成とデザインの基本で伝わる
本記事では、プレゼン資料作成の準備と基本構成、作り方の手順、デザインのコツ、役立つツールを解説しました。
本記事のポイントをおさらいします。
本記事のポイント
- 5W1Hの整理と序論・本論・結論など構成の型が伝わる土台になる
- 全体の流れ作りからメッセージ整理を経てデザインに落とし込む
- 配色は3色まで、フォントや視線誘導の工夫で見やすさが上がる
準備と構成、デザインの基本を押さえることで、プレゼン資料の完成度が上がり、相手に伝わる発表につながります。あとはツールやテンプレートを活用し、作成を効率化していきましょう。
プレゼン資料の作成や研修についてご相談があれば、お問い合わせや資料請求からお気軽にどうぞ。
プレゼン資料に関するよくある質問
参考文献
執筆者
編集部
大学院生のための総合情報メディア「Daigakukan Renkei」編集部。元大学院生の運営者を中心に、自身のリアルな経験と最新のデータに基づき、研究、キャリア、生活、メンタルヘルスに役立つ情報をわかりやすくお届けします。
監修者
リサーチチーム
「Daigakukan Renkei」に掲載される記事の事実確認とデータ収集を担う専門チームです。各種官公庁の統計、学術動向、奨学金や就職市場の最新データを日々調査・分析しています。客観的かつ信頼性の高い一次情報に基づいたコンテンツ監修を行っています。
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