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小論文の書き方・構成と基本ルールと出題形式別のコツを解説

研究室

この記事のポイント

小論文の書き方は、序論・本論・結論の構成と基本ルールを押さえることが基本です。作文と違い論理性と客観性が求められ、出題趣旨の把握から意見決定、構成メモ、記述の手順で進めます。原稿用紙のルールを守り、課題文型や図表型など出題形式に応じて書き分けます。

小論文の書き方・構成と基本ルールと出題形式別のコツを解説

「小論文の書き方がわからず、何から書き始めればいいか迷う。作文との違いも曖昧で、入試本番で減点されない文章を書けるようになりたい…」

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

本記事の内容

  • 小論文と作文の違いと評価される力
  • 出題趣旨の把握から書き上げまでの手順
  • 守るべき基本ルールと出題形式別の書き方

小論文の書き方は、序論・本論・結論の型と基本ルールを押さえれば、誰でも論理的に書けるようになります。

手順とルールを身につければ、限られた時間でも減点されない答案を書けます。ここから小論文の書き方を具体的に解説します。

小論文とは作文との違いと求められる力

小論文の書き方を学ぶ第一歩は、小論文が作文や感想文とどう違うのかを正しく理解することです。違いをつかめば、Google Scholarなどの検索エンジンで先行研究を調べる際にも役立ち、何を書けば評価されるのかが見え、序論本論結論という型に沿って迷わず筆を進められます。

小論文と作文・感想文の違い

小論文と作文・感想文の最大の違いは、評価される中身そのものにあります。作文や感想文が体験や気持ちをいきいきと伝える文章であるのに対し、小論文は問いに対する自分の主張を根拠とともに示し、読み手を納得させる文章です。

両者の違いを整理すると、次の表のとおりになります。

観点小論文作文・感想文
目的主張を根拠で示し読み手を納得させる体験や感情を豊かに伝える
中心に置くもの意見と論理的な根拠出来事への気持ちや印象
書き手の立場客観的で冷静主観的で感情的
評価されるもの論理性と説得力表現力や独自性
文末の基調だ・である調が中心です・ます調も可

この対比からわかるように、日本語の作文や論文英語での記述においても、小論文では「楽しかった」「感動した」といった感情語に頼った書き方は評価されにくいです。同じテーマを与えられても、感想を述べれば作文、根拠を添えて主張すれば小論文という分かれ目があります。

小論文で評価される論理性と客観性

小論文の書き方で核となるのが、論理性と客観性です。論理性とは主張と根拠が筋道立ててつながっていること、客観性とは思いつきや個人的な感情ではなく、データや事実に基づいて述べることを指します。

採点者が見ているのは、おもに次の点です。

  • 主張が一つに絞られ、最後までぶれずに貫かれているか
  • 「なぜなら」と続く根拠が主張をきちんと支えているか
  • 具体例や文献検索で得たデータといった客観的な裏づけがあるか
  • 反対の立場にも触れ、それでも自分の主張が成り立つと示せているか

これらを満たすと、たとえ個性的な意見でなくても小論文として成立します。逆に、根拠の薄い思いつきだけでは、どれだけ独創的でも評価につながりません。

序論・本論・結論の基本構成

小論文は序論本論結論という三部構成で書くのが基本です。この型に沿うと主張と根拠が自然に整理され、論理的で読みやすい文章になります。

各パートの役割は次のとおりです。

  1. 序論で、問いに対する自分の主張を「私は〇〇と考えます」と明確に示す
  2. 本論で、「なぜなら」と理由や根拠、具体例を挙げて主張を裏づける
  3. 結論で、主張をもう一度繰り返し、全体を引き締めて締めくくる

文字数に応じて配分を調整するとまとまりやすくなります。600字程度であれば150字から200字を目安に段落を変え、序論をやや短めに、本論を最も厚く、結論を簡潔にまとめるのが書き方の目安です。

小論文の書き方の手順

小論文の書き方は、思いついた順に書き始めるのではなく、決まった手順を踏むことで安定します。出題の理解から構成づくり、執筆へと進む3つのステップに分けて押さえましょう。

出題の趣旨を理解し意見を決める

最初の手順は、設問が何を問うているのかを正確につかみ、それに対する自分の立場を一つに決めることです。問いをずらして答えると、文章が整っていても評価されません。

次の順で読み取りと判断を進めます。

  1. 設問文と課題文を読み、「何について」「どんな形式で」答えるよう求められているかを確認する
  2. 字数や条件(賛否を述べる、具体例を挙げるなど)を整理する
  3. 問いに対する自分の意見(イエスかノーか、どの立場か)を一つに絞る
  4. その意見を支える理由や根拠を示せそうか、頭の中で確かめる

意見は曖昧なまま書き出さず、ここで明確に決めておくことが大切です。理由を一つも挙げられない立場は、たとえ本心でも避けるのが無難でしょう。

構成のメモと設計図を作る

意見が決まったら、いきなり清書せず、文章全体の設計図にあたる構成メモを作ります。これは小論文の書き方で最も差がつく工程です。

紙の余白にキーワードや図を書き出し、スライド作り方を考える際のように、序論・本論・結論のそれぞれに何を入れるかを並べていきます。文章ではなく単語や短い言葉で十分で、後から見て内容を思い出せれば役割を果たします。

構成メモと自由記述のメモには次の違いがあります。

項目構成メモ(設計図)思いつきメモ
目的序論・本論・結論の流れを決めるアイデアを書き出す
並び順書く順番どおりに整理する順不同でよい
完成後そのまま執筆の道筋になる取捨選択が必要

時間配分の目安は、制限時間の4分の1から3分の1を構成づくりに充てることです。ここで流れを固めておくと、本番の執筆で手が止まりにくくなります。

序論・本論・結論を書き上げる

設計図ができたら、学会発表の予稿準備と同様に、序論・本論・結論の三段構成に沿って一気に書き上げます。各パートの役割を意識すると、論の筋が通りやすくなります。

序論では問いに対する自分の意見(結論にあたる主張)を先に示し、読み手に立場を伝えます。本論ではその意見を選んだ理由を述べ、プレゼン資料で示す図表のように、必要に応じて具体例や体験を一つ添えて説得力を補強しましょう。

結論では本論の内容を受けて意見をもう一度提示し、文章全体を締めくくります。

「意見→理由(+具体例)→意見の再提示」という型を守れば、途中で主張がぶれることを防げます。書き終えたら、誤字や主述のねじれがないか、構成メモの設計図どおりに書けたかを見直して仕上げましょう。

小論文の書き方で守るべき基本ルール

小論文の書き方で評価を左右するのは、論の中身だけではありません。原稿用紙の使い方や文末表現、誤字脱字といった、修士論文や学術論文執筆にも通じる形式面のルールを外すと、内容が良くても減点されてしまいます。

ここでは採点者の印象を下げないための基本ルールを、原稿用紙・文体・表現の3つに分けて整理します。

原稿用紙の正しい使い方

原稿用紙には決まった作法があり、ここを守れているかで答案全体の印象が変わります。マスの使い方を雑にすると、内容を読む前に「基礎ができていない」と判断されかねません。

書き出しと段落の始まりは1マス空け、1マスに1文字ずつ楷書で丁寧に書くのが基本です。句読点やかぎかっこも1マスを使い、行頭に句読点や閉じかっこが来る場合は前の行の最後のマスに文字と一緒に入れます。

段落は「序論・本論・結論」という構成の区切りや、話題が変わるタイミングで分けると読み手に伝わりやすくなります。下の表で主な原稿用紙ルールを確認してください。

項目ルール
書き出し・段落冒頭最初の1マスを空ける
文字1マスに1文字、楷書で丁寧に
句読点・かぎかっこそれぞれ1マスを使う
行頭の句読点前行末のマスに文字と一緒に入れる
段落分け構成の区切りや話題の転換で行う

文末表現と文字数のルール

文体と文字数は、採点基準に直結する要素です。とくに文体の不統一は目立ちやすく、最初に確認しておきたいポイント。

小論文の本文は常体、つまり「だ・である」調で統一します。「です・ます」調の敬体と混在させると減点の対象になるため、書き始める前にどちらで通すかを決めておくと安心です。

文末は「~である」「~と考える」「~だろう」「~べきだ」などを使い分け、同じ語尾が続いてリズムが単調にならないよう配慮しましょう。

文字数は指定字数の9割以上を目安に埋めるのが原則です。たとえば600字なら540字以上、800字なら720字以上を満たすと、内容量の面で評価を落としにくくなります。

  • 文体は常体(だ・である調)で統一する
  • 敬体(です・ます調)との混在は避ける
  • 文末表現を変化させて単調さを防ぐ
  • 指定字数の9割以上、上限内におさめる

避けたい表現と誤字脱字対策

最後に、無意識に書いてしまいがちな表現と、見直しの方法を押さえます。これらは知っていれば防げる失点なので、提出前のチェックリストとして活用してください。

避けたいのは話し言葉や略語、ら抜き言葉です。「とっても」は「非常に」、「~してる」は「~している」、「見れる」は「見られる」のように書き言葉へ直します。

「~だと思う」のような曖昧な主観表現も、「~だと考える」と言い切る形にすると論として締まります。

誤字脱字は国語力の不足と受け取られ、減点につながります。書き終えたら少し時間をおいてから読み返すと、自分のミスに気づきやすくなるもの。

以下の言い換え例を頭に入れておくと、小論文の書き方の精度が上がります。

避けたい表現言い換え例
とっても非常に・大変
~してる~している
~みたいな~のような
見れる(ら抜き)見られる
~だと思う~だと考える

出題形式別の小論文の書き方

小論文は出題形式によって求められる力が異なるため、形式を見極めてから書き出すことが合格への近道です。ここでは代表的な3つの形式について、それぞれに合わせた小論文の書き方を整理します。

まずは3形式の違いを一覧で押さえておきましょう。

出題形式与えられるもの最初にやること求められる力
課題文型論文や書籍の一部筆者の主張の読み取りと要約読解力と論じる力
図表・グラフ型統計データや資料数値の傾向の読み取りデータの分析力
テーマ型短い出題文のみ論点を自分で設定構想力と論理構成力

課題文型の書き方

課題文型は、提示された文章を読み解いてから自分の意見を論じる形式で、出題数が最も多いタイプです。論じる前に要約を求められることが一般的なので、筆者の主張を正確につかむ読解力が問われます。

要約では、自分の意見を混ぜず、課題文の論理展開の順序に沿って要点だけを抜き出すことがコツです。要約の分量は指定文字数の4分の1程度に収め、残りで自分の意見を展開できるようにします。

書き方の流れは次のとおりです。

  1. 課題文を読み、筆者の主張とその根拠を線引きして整理する
  2. キーワードを使いながら主張を自分の言葉で要約する
  3. 小論文英語書き方でも同様ですが、要約を踏まえて、筆者に賛成か反対かなど自分の立場を決める
  4. 根拠を添えて意見を述べ、結論でまとめる

課題文の繰り返しや単なる感想で終わると評価されにくいので注意してください。筆者の主旨を取り違えると的外れな論述になるため、主張を一文で言い換えられるか確認してから書き始めるとよいでしょう。

図表・グラフ型の書き方

図表・グラフ型は、統計やグラフなどの資料を分析し、そこから読み取れることをもとに論じる形式です。資料から読み取った事実と、自分が考える意見をはっきり分けて書くことが、評価を左右する大きなポイントになります。

まず資料のタイトル、縦軸と横軸の数値や単位を確認し、細部より全体的な傾向に着目します。折れ線グラフなら変化が大きい箇所、棒グラフなら数値の偏りに注目すると、論じる切り口が見つかります。

数値を引用するときは「資料1より、〇〇ということがわかる」のように、どの数値をもとに解釈したかを明確にすると、採点者に思考の過程が伝わりやすくなります。事実の説明から原因や背景の考察へとつなぎ、最後に自分の意見を述べる流れが書きやすい構成です。

テーマ型の書き方

テーマ型は「〇〇について、あなたの意見を述べなさい」という短い出題文だけが与えられ、論点の設定から自分で行う形式です。手がかりが少ない分、テーマが何を意味し何を求めているのかを正確に読み取る力が問われます。

書き方としては、まずテーマから連想される社会的な課題や背景を多角的に書き出し、「なぜこのテーマが出題されたのか」を考えます。そのうえで、最も書きやすく設問の条件に合う切り口を一つ選び、序論で自分の考えを簡潔に示します。

本論では明確な主張と、具体例やデータによる根拠、想定される反論への対応を盛り込みます。社会的なテーマでは背景知識の有無で深さが変わるため、日頃から新聞やニュースに触れて意見を持っておく準備が効いてきます。

まとめ:小論文の書き方は型を押さえれば誰でも身につく

本記事では、小論文と作文の違い、書き方の手順、守るべき基本ルール、出題形式別の書き方を解説しました。

本記事のポイントをおさらいします。

本記事のポイント

  • 小論文は論理性と客観性が求められ作文とは異なる
  • 趣旨理解から構成メモを経て序論・本論・結論で書き上げる
  • 原稿用紙のルールと出題形式に応じた書き分けが得点につながる

型と手順を押さえることで、入試や就活の小論文でも自信を持って書き進められます。あとは過去問で練習を重ね、第三者に添削してもらうと完成度が高まります。

小論文対策や学習の進め方についてご相談があれば、お問い合わせや資料請求からお気軽にどうぞ。

小論文の書き方に関するよくある質問

参考文献

  1. アカデミック・ライティング入門 レポートの書き方(大阪公立大学 OMUラーニングセンター)
  2. アカデミック・ライティング(大阪大学 CELAS)
  3. アカデミック・サポートセンター ライティング・ラボ(中央大学)

執筆者

Daigakukan Renkei 編集部
Daigakukan Renkei 編集部

編集部

大学院生のための総合情報メディア「Daigakukan Renkei」編集部。元大学院生の運営者を中心に、自身のリアルな経験と最新のデータに基づき、研究、キャリア、生活、メンタルヘルスに役立つ情報をわかりやすくお届けします。

監修者

Daigakukan Renkei リサーチチーム
Daigakukan Renkei リサーチチーム

リサーチチーム

「Daigakukan Renkei」に掲載される記事の事実確認とデータ収集を担う専門チームです。各種官公庁の統計、学術動向、奨学金や就職市場の最新データを日々調査・分析しています。客観的かつ信頼性の高い一次情報に基づいたコンテンツ監修を行っています。

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