未来像を自ら描く電気エネルギー分野における実践的人材の育成

近年、大学院修了後社会に出た時の自らの姿を思い描けない学生が多々見られるようになり、産業界からは学生の視野が狭く、志向力、コミュニケーション能力、協働能力に乏しいなどさまざまな指摘がなされている。本事業では、電気エネルギー分野の修士課程学生を対象に、大学と産業界の連携により、未来像を自ら思い描ける志向力と多様な社会での協働に必要な能力に優れた人材の育成を目指す。具体的には、(1)多様な背景を持つ人々で構成される教育環境や合宿による濃密な教育環境を構築し、(2)学生が積極的に企画・運営に参画するディスカッション重視の参加型教育を実施する産業界との協働による教育プログラムの確立、さらに(3)教育プログラムを受講した学生の産業界と連携した評価手法開発を行う。これにより、志向力、コミュニケーション能力、企画力、協働力に富みさまざまな業界で必要とされる電気エネルギー分野で活躍する人材を育成する。

連携校
連携機関
九州大学 九州工業大学 熊本大学 福岡大学 福岡工業大学
説明資料

―連携取組で育てたい人材像とは。

 志向力、コミュニケーション能力、企画力、協働力に富み、さまざまな業界で必要とされる電気エネルギー分野で活躍する大学院修士課程修了人材の育成です。

―そのような人材を必要とする背景には、どのような課題があるのでしょうか。

 大学では、社会に出た時の自らの姿を思い描けない学生が増えてきています。また、産業界からは、学生の視野が狭く、志向力、コミュニケーション能力などが乏しいとの指摘がなされています。これらを解決し、社会で活躍できる人材の育成を行うことは、重要なテーマです。

―なぜこの5大学で連携することになったのですか。

 産学連携組織九州パワーアカデミーの活動が基礎となっています。前述の課題の解決には、他大学の学生・教員や企業人と交流し刺激を受けながら、聴講・発表・討論を行うことが有効です。そこで、電気エネルギー分野の専攻を持ち、国立、私立、総合、単科と種類の異なる5大学の連携によって、刺激的な教育環境を構築することにしました。各大学が地理的に近いことも有利です。

―取組は5年間実施します。どのような計画を立てていますか。

 平成24年度は、各大学の学生が参加する講義とディベート、国際研究集会における学生の研究発表と討論を試行し、その効果や評価方法を検討をします。25年度から、学生が企画・運営する合宿型の発表討論会を試行し、取組内容をカリキュラム化します。26年度から本格実施し、最初の修了者が出る27年度には、修了者の就職先企業等にアンケート調査を行って効果の検証を行います。28年度には全体的評価を行って公表します。

―この事業に採択されたことで、新たにどのようなことができるようになりますか。

 多様な背景を持つ人々で構成される教育環境や合宿による濃密な教育環境で参加型教育を実施します。この内容決定や評価には連携機関の研究者・技術者にも参画してもらいます。毎年30人程度の学生がこの内容の教育を受けます。

―取組の中には、各大学等でこれまで行っていた活動のレベルアップを図るものもあると思いますが、それはどのようなものですか。

 学外講師による講義を、海外の講師も含めた多様なものに拡充し、一方通行的な講義ではなく討論も含めたものにします。また、専攻や研究室内で行っていた研究発表や討論を、他大学の学生・教員や企業人も含めた場で行います。これらの一部だけでも参加する学生は毎年百名程度です。

―連携の成果はどのような形で社会に示すことができるのでしょうか。具体的な成果指標のイメージはありますか。

 学生がプログラムを受講した結果の、志向力や、コミュニケーション能力、企画力、協働力などの能力向上は、カリキュラムインベントリ方式で定量的に確認します。産業のさまざまな場面で必要とされる電気エネルギー分野で広く活躍する人材が育成できるよう全力で取組を進めていきます。

ステークホルダーからのメッセージ

     特定非営利活動法人 九州組込み ソフトウェアコンソーシアム副理事長            芦 原 秀 一
 最近、学生と面接して何をしたいのかがはっきりしない学生、質問に対して自分の考えを自分の言葉で伝えられない学生が増えているように思います。学生の答えはみな似たような答えで、「またか」とうんざりすることが多くあります。
 本連携事業では、企業人と学生とが密に接する機会が多く用意され、討論などを通じた学生の成績評価にも企業人の視点を取り入れた評価法を開発するなど、新しい試みが多くあります。産業界と連携した教育の新しい試みとして、本事業の成果に期待しています。

関連タグ 福岡県 熊本県 工業 教育 ディスカッション重視 参加型教育 産業界との協働 教育プログラム開発 評価手法開発 未来像を自ら思い描く志向力 多様な社会での協働 合宿による濃密な教育
事業URL http://renkei.ees.kyushu-u.ac.jp/index.html(外部サイト)
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成果報告