地域資格制度による組織的な大学地域連携の構築と教育の現代化

京都地域では、政策学系列の学部・学科と研究科は、地域公共人材を共通する人材育成目標として掲げ、修士レベルの地域資格制度と資格認証スキームを開発してきた。本連携取組により、大学・大学院教育の本体部分に地域社会との連携を埋め込むことで教育の現代化を達成する。そのために学部レベルも含めた地域資格制度を拡充し、アクティブラーニングを柱とした地域連携教育プログラムを開発し、大学が地域社会の課題にパートナーの一員となって取り組む仕組みを構築する。本連携取組は、連携大学の地域連携成果を活用しながら、大学の立地がない地域における大学地域連携のモデルを構築することを重点的な課題とする。京都府北部地域の唯一の大学である成美大学に連携オフィスを設置し、京都府や自治体・NPO・経済団体と共に組織した京都府北部地域・大学連携機構(略称、京都北部連携機構)を通して、組織的な課題解決型の教育プログラムを開発する。

連携校
連携機関
龍谷大学 京都大学 京都府立大学 京都産業大学 京都橘大学 京都文教大学 成美大学 同志社大学 佛教大学 京都府 地域公共人材開発機構 京都北部連携機構、 人材開発機構、 質保証機構、 福知山市 舞鶴市 綾部市 宮津市 京丹後市 伊根町 与謝野町 京都丹波・丹後ネットワーク 北近畿みらい 里山ネット・あやべ きょうとNPOセンター
説明資料

―連携取組で育てたい人材像とは。

 この取組は、地域社会の課題解決や活性化のための計画やプロジェクトを策定し、主体的に実行することができる知識・技能・職務遂行能力を身につけた、地域の公共的課題解決に貢献できる地域公共人材の育成を目指します。

―そのような人材を必要とする背景には、どのような課題があるのでしょうか。

 人口減少・高齢化、産業の衰退や雇用の減少など、地域は様々な課題を抱えています。その現状を変革する人材の育成は急務であり、とりわけ、大学立地が極端に少ない地域において、大学が地域社会の課題に対して組織的に関与しながら人材の育成を行うことは、重要なテーマであると捉えています。

―なぜこの9大学で連携することになったのですか。

 京都の政策学系の学部・学科と研究科は、地域公共人材を共通する人材育成目標として掲げ、修士レベルの地域資格制度と資格認証スキームを開発してきました。

―取組は5年間実施します。どのような計画を立てていますか。

 平成24年度は、まず基礎情報の収集と課題の整理を行います。平成25年度は、先行事例の発展を行い京都府北部地域をベースに地域課題解決モデルの開発を始め、その成果から具体的な事業提案を引き出します。また、経済協力開発機構(OECD)の地域経済雇用開発プログラム(LEED)と連携して、人口減少地における地域戦略の取りまとめ、本取組の海外発信を行います。平成26年度は、地域課題解決モデルを北部地域で展開し、そこから開発された教育プログラムを試行し、資格制度の議論を開始します。平成27年度は、引き続き教育プログラムの展開を実施し成果を教育カリキュラムへ取り入れるとともに地域資格制度の拡充について提示します。平成28年度は新しい教育カリキュラムの定着と教育の質保証システムを確立し、高等教育の現代化を図り、この連携機関を通じた地域と大学の組織的な連携をモデル化し、全国に発信します。

―この事業に採択されたことで、新たにどのようなことができるようになりますか。

 この事業では、新たに大学・大学院教育のカリキュラム部分に地域課題解決モデルを取り入れること と同時に、地域課題の解決に大学が積極的に関与することが可能になります。具体的には、地域での直接的な活動を伴うアクティブラーニングと地域資格認定制度を通し、受講生の能力認定と取組を行います。このことにより地域の公共的な課題解決に貢献できる人材の育成が可能になります。

―取組の中には、各大学等でこれまで行っていた活動のレベルアップを図るものもあると思いますが、それはどのようなものですか。

 各大学がこれまでの活動で開発してきた大学院レベルの地域資格認証制度の学部レベルへの拡充を図ります。このことによって、学部と大学院を通じた地域課題解決に資する能力育成が可能になります。

―連携の成果はどのような形で社会に示すことができるのでしょうか。具体的な成果指標のイメージはありますか。

 学生は本取組で開発されたプログラムを受講することによって、課題発見能力と解決のための計画策定、実行能力を身につけることができます。本取組に関与する学部生・大学院生は、平成25年度以降には年間延べ150名、制度開発後の平成28年度からは年間延べ950名を目標とし、これらを成果を測る目安となる指標とします。

ステークホルダーからのメッセージ

          京都府知事            山 田 啓 二
 京都府北部地域は、美しい景観に恵まれ、食の宝庫でもありますが、一方で人口減少や高齢化の進行、産業の衰退による雇用の減少など、多くの課題に直面しています。今回の大学連携の取組による課題解決を通じ、大学の持てる知識・能力が地域の活性化をもたらし、また、教育の発展の道を開いていくものと考えております。

関連タグ 京都府 教育の現代化 地域公共人材 京都北部連携機構 地域資格制度 アクティブラーニング
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