産学公連携によるグローカル人材の育成と地域資格制度の開発

京都経済同友会を中心とする京都経済4団体と大学が協力し、確かな公共マインドと冷静なビジネスマインドを備えた地域経済を支える人材、即ち地域社会に根付きつつ、グローバル経済の荒波を読みきる能力をもったグローカル人材を育成する。そのために、産学公が協働して「教育の社会化」のための体系的な教育プログラムを開発するとともに、プログラム修了者に「グローカル人材能力」資格を付与するための地域資格制度を開発する。公共政策系科目、企業人を講師とするグローカル人材能力系科目及びPBL型インターンシップ科目からなる教育プログラムを修了することで資格が付与される。また、産学連携による特定非営利法人「グローカル人材開発センター」(仮称)を設立し、科目開発・コーディネートのプラットフォームとして大学間共同教育の成果を共有し広く社会に発信する地域拠点とする。教育プログラムについては外部機関による厳格な質保証を行う。

連携校
連携機関
京都産業大学 京都府立大学 京都文教大学 佛教大学 龍谷大学 京都府 京都市 NPO法人グローカル人材開発センター 地域公共人材開発機構
説明資料

―連携取組で育てたい人材像とは。

 この取組では、地域社会を支える公共マインドと、グローバル経済に対応する冷静なビジネスマインドの双方を兼ね備えた人材の育成を目指しています。この人材をグローカル人材と呼称しています。

―そのような人材を必要とする背景には、どのような課題があるのでしょうか。

 現状では、地元京都の大学で育った人材が、必ずしも京都経済界に目を向けてはいません。地元企業が優秀な人材を集め、世界と勝負していくためには、地域の企業と地域の大学が密接に連携した人材育成の戦略が必要となります。

―なぜこの5大学で連携することになったのですか。

 代表校である京都産業大学はもともとキャリア教育に定評があります。その実績の上に立って、専門教育の学問性・専門性を深めつつも、社会の現実のニーズに沿った実践的な教育の形を模索してきました。専門性の核となる地域公共分野では、京都府立大学、京都文教大学、佛教大学、そして龍谷大学と深く連携してきた経緯があり、京都経済界の就職支援機構構想とも合致したことから、この取組を本格化させるに至りました。

―取組は5年間実施します。どのような計画を立てていますか。

 産学の両者が一体となってこの事業に取り組むための、特定非営利活動法人グローカル人材開発センターを設立します。ここを拠点として実践的な教育プログラムの開発を進め、このプログラムを地域資格化することを目指します。

―この事業に採択されたことで、新たにどのようなことができるようになりますか。

 これまでの座学中心の専門教育のあり方を変え、専門性と産業界の負託とを高度にバランスさせたPBL科目等のアクション・ラーニングを取り込んだ、新しい教育プログラムを開発し、定着させることが可能になります。こうしたプログラムで学ぶ学生が評価される仕組みを作るために、このプログラムは地域資格化して質保証し、あわせて受講生たちによる企業人を前にした成果報告会も開催することで、企業側に学生の学びを「見える化」していきます。
 また、グローカル人材開発センターに学生事業部を設置し、専門ゼミ等における学生活動とリンクさせることでも、「見える化」をはかり、専門教育と企業・社会との実質的な連携を生み出します。

―取組の中には、各大学等でこれまで行っていた活動のレベルアップを図るものもあると思いますが、それはどのようなものですか。

 公共マインドを持ってビジネス界に進みたい者はグローカル人材能力資格を学部で取得させ、公共をより志す者は大学院での地域公共政策士資格取得へと導くことを考えています。後者は5大学でも取り組んできた試みになります。

―連携の成果はどのような形で社会に示すことができるのでしょうか。具体的な成果指標のイメージを教えてください。

 各大学中心学部の2割程度が、資格プログラムや中心的科目を履修し、成果報告会で評価を上げ、そこから生まれる質の高い学生を毎年地元経済界に就職・定着させることが第一です。

ステークホルダーからのメッセージ

   一般社団法人 京都経済同友会代表幹事            田 辺 親 男
 京都の経済界は、中堅・中小企業の人材確保の観点から、大学卒業予定者の就職支援に取り組んでいますが、最近の経営環境は「人数」以上に「質」を求めており、企業と学生のマッチングというような方策だけでは対応できなくなっています。そこで、京都経済界としては就職支援の軸足を人材育成型に移し、大学と協働で職業教育のあり方や実践的教育の方法を研究し、支援も行うこととしました。
 今回の事業を先導的モデルとして連携を強めたいと考えております。

関連タグ 京都府 京都経済4団体 グローカル人材 地域拠点 地域資格 PBL
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