減災型地域社会のリーダー養成プログラム

少子高齢化が進む中、減災型地域社会の継続的な実現に向け地域社会の中核を担うべき大学に求められる教育は、能動的学修能力と実践力を兼ね備えた人財の育成である。そのためには、異なる専門の基礎を習得した学生らが、教員と共に地域に入り、実際の地域の課題を行政や住民等との協働作業を通して能動的学修力を体得する実践教育の場作りが必要である。本申請では、熊本市内の国公私の4大学がそれぞれ教育資源を活かした連携により、「減災型地域社会の創生に向けた地域の拠点」を全国に先駆けて実施する。具体的な取り組みは、1)減災型地域社会をテーマとした共同学修プログラム構築、2)単位互換・地域運営協議会・eポートフォリオを活用した教育の質保証、3)リーダー認定制度創設である。熊本政令指定都市内の4大学が本事業を通じた連携により「地域の知の拠点」を構築することで継続性のある地域への貢献が実質化できる。

連携校
連携機関
熊本大学 熊本県立大学 熊本学園大学 熊本保健科学大学 熊本県
説明資料

―連携取組で育てたい人材像とは。

 この取組で目指すのは、能動的な学修能力や実践力を身につけた減災型地域社会リーダーとして、継続的に地域社会に貢献できる人材(財)育成です。

―そのような人材を必要とする背景には、どのような課題があるのでしょうか。

 東日本大震災後「減災型社会の創世に向けた地域の知の拠点」の必要性が明らかになっています。自然災害や社会的災害の基本知識を有し、平常時から地域活動に関心を持ち、災害時には主導的な対応ができる人財育成は急務であり、地域の中核大学が連携して取り組むべき重要なテーマです。

―なぜこの4大学で連携することになったのですか。

 安全で安心な熊本地域実現のため各大学が実施してきた活動が基礎となっています。単独の大学では専門分野に限界があり、4大学でタッグを組むことにしました。具体的には、自然科学に強みを持つ大学、社会科学に強みを持つ大学、社会福祉に強みを持つ大学、保健科学に強みを持つ大学が連携し、減災型地域社会構築に力を結集します。

―取組は5年間実施します。どのような計画を立てていますか。

 平成24年度は地域運営協議会を設置し、教育プログラムを検討します。地域のステークホルダーの意見反映に努めます。平成25年度から試行を開始し「減災型地域社会づくり」といった授業科目を開設します。教育改善PDCAサイクルで継続的に改善し、本格的な実施期間を経て、平成28年度に大学院への拡張を議論する予定です。また、取組の期間終了後も高等教育コンソーシアム熊本の事業として継続していきたいと考えています。

―この事業に採択されたことで、新たにどのようなことができるようになりますか。

 本取組では、新たに共同学修の実践教育も行います。従来の座学での基礎知識の修得に加えて、実際の地域に専門分野の異なる学生が教員と共に入り、行政や住民等との協働作業から能動的学修力を体得するものです。教育の内容は、連携機関の熊本県・熊本市・地域等から助言を得て、実際の地域課題の把握と解決力の向上に重点を置きます。毎年20人程度の学生が受講予定です。

―取組の中には、各大学等でこれまで行っていた活動のレベルアップを図るものもあると思いますが、それはどのようなものですか。

 コラボラティブ・モデリング手法を4大学で共有し、共同学修プログラムの充実を図ります。連携機関と協議し、共同教育実践の場となる熊本ケース・ステーション=フィールド・キャンパスを構築します。まちなかキャンパス等も有効活用し、学生は能動的な学修能力や実践力を伸ばします。

―連携の成果はどのような形で社会に示すことができるのでしょうか。具体的な成果指標のイメージはありますか。

 学生はプログラムを受講すると減災型地域社会リーダーとして、災害時に主導的な対応ができる力を身につけることができます。能力の向上は、外部評価委員会の評価などで確認します。そのような学生を平成28年度までに50人を目標に社会に送り出します。自治体や企業の地域住民の安全・安心な暮らしをサポートするフィールドで広く活躍するよう全力で取組を進めてまいります。

ステークホルダーからのメッセージ

         熊本県知事            蒲 島 郁 夫
 熊本県は、九州の真ん中に位置し、豊富な水や食料、充実した医療技術、さらには、災害時に大きな力を発揮する陸上自衛隊の拠点である西部方面総監部や第8師団があります。本県では、こうした優位性を活かし、地震や津波などの大規模広域災害発生時における「九州の防災拠点」を目指しています。県内4大学の連携事業では、各大学の強みを十分活かし、減災型地域社会の構築に向け、力を結集していただくとともに、この取組が、本県の目指す九州の防災拠点に向けた大きな一歩となることを期待しています。

関連タグ 熊本県 教育 人材育成 災害対策 減災型地域社会 アクティブ・ラーニング体得 COC構想 ステークホルダーとの協働 eポートフォリオ
事業URL http://iresc.kumamoto-u.ac.jp/renkei/(外部サイト)
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成果報告