多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材育成拠点

 長崎県内の国公私立3大学の長所である薬看統合教育体制に医学・歯学等が加わる協働教育体制の下、3大学8学部が県内の4自治体・12職能団体と連携する「在宅医療・福祉コンソーシアム長崎」を組織し、多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材の育成が可能な拠点を形成する。 具体的には、①在宅医療・がん医療・緩和ケアの教育を、学習アウトカムを重視した順次性カリキュラムに基づく大学間単位互換の合同授業・合同実習として行い、大学間連携教育の実質化と質保証を図り、②地域包括ケアに携わる専門職へ最新の在宅医療・がん医療・緩和ケアの教育を行い、生涯学習教育の水準を高度化し、③韓国との在宅医療教育の国際交流の深化に取り組む。 本事業は、④大学と地域の連携に基づく協働教育により当該地域の中での循環型人材育成体制の確立を目指す取組で、在宅がん医療・緩和ケア分野を支える人材育成につながり地域医療に貢献できる。

連携校
連携機関
長崎大学 長崎県立大学 長崎国際大学 長崎県 長崎市 長与町 佐世保市 長崎県薬剤師会 長崎県病院薬剤師会 長崎県看護協会 長崎県医師会 長崎県歯科医師会 長崎県歯科衛生士会 長崎県理学療法士会 長崎県作業療法士会 長崎県言語聴覚士会 長崎県栄養士会 長崎県社会福祉士会 長崎県介護福祉士会
説明資料

―連携取組で育てたい人材像とは。

 この取組で目指すのは、多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門職としての主体性と協調性を身につけ、在宅がん医療に貢献できる人材の育成です。

―そのような人材を必要とする背景には、どのような課題があるのでしょうか。

 保健医療分野では、当該地域における在宅医療体制の整備は急務であり、在宅がん患者の療養支援を担う人材育成は、地域の大学群が連携地域の現場と一体となり取り組むべき重要なテーマです。

―なぜこの3大学で連携することになったのですか。

 3大学の薬学と看護学の学部が連携した「長崎薬学・看護学連合コンソーシアム」の活動が基礎となっています。本取組では、在宅がん患者の療養支援ができる人材を育成するため、さらに医学・歯学等の教育者を加えた協働教育体制の充実を図り、3大学8学部でタッグを組むことにしました。具体的には、医学・歯学・薬学・看護学・リハビリテーション学の教育に強みを持つ長崎大学、看護学・栄養学・情報学の教育に強みを持つ長崎県立大学、そして薬学・栄養学・福祉学の教育に強みを持つ長崎国際大学の3大学が連携し、目指す人材の育成に必要な力を結集します。

―取組は5年間実施します。どのような計画を立てていますか。

 平成24年度は、3大学が県内の4自治体・12職能団体と一体となった「在宅医療・福祉コンソーシアム長崎」を設立し、本取組を遂行するための基盤整備を行います。平成25年度からは「地域がん包括ケアの早期体験学習」という実習科目を始め5科目の大学間合同による単位互換科目を開講します。その後は毎年、既に開講した科目のカリキュラムを見直しながら、演習や実習の科目数を増やし、平成28年度には10科目を超える大学間合同による単位互換科目を開講し、プログラムの体系化を図る予定です。また、取組の期間終了後も開講した科目は継続していきたいと考えています。

―この事業に採択されたことで、新たにどのようなことができるようになりますか。

 在宅がん医療・緩和ケアの実務家である教員を3大学に配置することで、大学内及び大学間における実行性のある連携教育を展開するための体制基盤ができました。

―取組の中には、各大学等でこれまで行っていた活動のレベルアップを図るものもあると思いますが、それはどのようなものですか。

 既に確立している在宅チーム医療に関する薬学と看護学の統合教育体制を基に、医学や歯学等の教育者を加えた協働教育体制の充実を図ります。毎年三百人程度の連携校の学生が「多職種協働による在宅がん医療・緩和ケア」について、各分野の専門家から直接指導を受けることができます。

―連携の成果はどのような形で社会に示すことができるのでしょうか。具体的な成果指標のイメージはありますか。

 学生は多職種協働の必要性を認識し、自らの専門分野とは異なる分野のケアに関する基礎力、応用力、実践力を身につけ、在宅がん患者の療養支援ができる専門性を修得できます。これは学習アウトカムの達成度をもって確認します。地域の在宅医療機関や福祉施設で広く活躍するよう全力で取組を進めてまいります。

ステークホルダーからのメッセージ

         長崎県知事            中 村 法 道
 長崎県では、県総合計画に掲げる基本理念「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県づくり」の実現に向け、「医療をみんなで支える体制づくり」を図ることとしており、その主要事業の一つとして、がん対策の推進や在宅医療の推進に取り組んでいます。
 医療・介護サービスの軸足が「施設から地域」に移ろうとしている中、多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材育成の拠点づくりを目指す、3大学による本取組は大変意義深いものです。
 この取組が、専門職の育成や、関係職能団体の連携強化につながり、本県のがん対策や在宅医療が一層推進することを期待しています。

関連タグ 長崎県 薬看統合教育 在宅がん医療・緩和ケア 大学間単位互換 合同授業・合同実習 循環型人材育成
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