大学間発達障害支援ネットワークの構築と幼保専門職業人の養成

本取組では、幼児教育の専門職業人を目指す学生の専門性を向上させることにより、発達障害の幼児がニーズにあった療育を幼稚園や保育所で受けることが出来るようにするため、3つの事業を進める。①発達障害等をテーマとする大学間共通教育プログラムを共同開発する。小児医療、心理、教育・保育、福祉・家族支援の各分野に亘る体系的知識の習得と支援実習により、幼児がもつ「困り感」を様々な視点から捉える力の育成と支援スキルの習得に重点をおく。また大学間共通評価観点を設ける他、連携校教員の共同研修の実施、「子ども発達支援士(基礎)」(大学コンソーシアム佐賀認定)の認定により教育の質保証を図る。②連携校が有する療育指導資源を生かして、大学間発達障害支援ネットワークを構築し支援実習に活用する他、地域の療育ニーズに対応する。③ステークホルダーに企画段階から参加を求め、外部評価も受け、事業の継続的な発展を図る。

連携校
連携機関
佐賀大学 西九州大学 九州龍谷短期大学 佐賀女子短期大学 西九州大学短期大学部 佐賀県 佐賀県教育委員会 佐賀県国公立幼稚園会、 佐賀県私立幼稚園連合会 佐賀県保育会 佐賀県届出保育所子育て支援会、 佐賀県社会福祉協議会
説明資料

―連携取組で育てたい人材像とは。

 この取組が目指すのは、発達障害の幼児への確かな支援力と幼児教育に対する強い情熱等を身につけた、幼稚園教諭や保育士の養成です。

―そのような人材を必要とする背景には、どのような課題があるのでしょうか。

 佐賀県3歳児健診では、発達障害として療育や継続観察が必要な幼児の数が増えています。発達障害の幼児がニーズに合った支援を継続的に受けることができる体制づくりや人材養成が急務です。―なぜこの5大学・短大で連携することになったのですか。
 佐賀県の国私立5大学は放送大学佐賀学習センターとも共同し、大学間連携組織(「大学コンソーシアム佐賀」)をつくり、『住んでよかった街づくり』のための様々な取組を行っています。
 今回、大学間発達障害支援ネットワークを構築し、発達障害に関する大学間共通教育プログラムの開発と地域の療育ニーズに対応できる体制づくりを、各大学の強みを結集して進めます。

―取組は5年間実施します。どのような計画を立てていますか。

 5年間の前半は主として共通教育プログラムや共通評価観点の開発・実施・改善、佐賀県療育機関と協同した、大学間連携による療育の実現、後半はこれらを継続しつつ、事業で得られた教育及び療育の成果を、全国学会や全国フォーラムの開催を通して広く発信し、また発達障害に関する幼稚園教諭や保育士の養成教育カリキュラム案を提案します。取組期間終了後も大学コンソーシアム佐賀の事業として継続して実施します。

―この事業に採択されたことで、新たにどのようなことができるようになりますか。

 この取組では、新たに「子ども発達支援士」を、プログラム修了生に認定します。卒業後も職能形成を連携校がサポートすることが目的です。佐賀県では毎年3百名余りが幼稚園教諭や保育士の免許を取得しています。平成28年度以降、毎年百名程度がこの資格も取得できるようにする計画です。
また、幼児の行動観察記録システムや検査器具の充実により「気づく力」― 支援の要となる力を、どの大学でも確実に養成できるようになります。

―取組の中には、各大学等でこれまで行っていた活動のレベルアップを図るものもあると思いますが、それはどのようなものですか。

 連携校は発達障害に関する学生教育や支援活動に積極的に取り組んできました。今回の取組を通して、教育や支援を効率的に進めるため、学生履修カルテシステムや幼児療育カルテシステムを構築することで、学生の履修状況に合った指導や卒後指導、そして幼児への継続支援を、連携校が共同しスムーズに効果的に進めることができるようになります。

―連携の成果はどのような形で社会に示すことができるのでしょうか。具体的な成果指標のイメージはありますか。

 事業最終年度の平成28年度以降、連携校の学生百名程度が「子ども発達支援士」の資格を取得して、卒業することを目指しています。それにより、佐賀県内外の多くの幼稚園や保育所で、発達障害の幼児が適切な支援を受けることができるよう全力で取組を進めます。 また、大学間連携により地域の療育活動の一翼を確実に担います。

ステークホルダーからのメッセージ

         佐賀県知事            古 川  康
 「相手の目を見て話しなさい」子どもにそう教えること、よくあります。しかし、自閉症の子どもは「相手の目を見る」ことが、とても苦手です。それが障害特性によるものだと知らないと、大人も、子どもも「どうしてできないんだろう」ととてもつらい思いをしてしまいます。
 佐賀県では、平成14年度から発達障害の早期発見に尽力してまいりましたが、発達障害のある子どもを理解し、その子にとって適切な療育を行う支援者はまだまだ不足しています。
 子どもたちがのびのび育つことができる社会をともに創っていきましょう。

関連タグ 佐賀県 教育 人材育成 幼児教育 大学間共通教育プログラム 大学間共通評価観点 子ども発達支援士(基礎) 大学間発達障害支援 ネットワーク
事業URL http://www.saga-cu.jp/khs/index.html(外部サイト)
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